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busy_old_fool’s blog

将来は富山に住みたいものです。

翻訳: 'An Horatian Ode upon Cromwell's Return from Ireland' by Andrew Marvell (翻訳に改善の余地あり)

クロムウェルアイルランドからの帰還に際してのホラティウス風のオード

 

アンドリュー・マーベル

 

              

やがて頭角を現すだろう野心家の若者は

今は愛しのミューズを見捨てねばならない。

    木陰で物思わし気に

    詩歌を詠うこともならない。

 

今こそ本には埃を積もらせ

使っていない武具の錆に油を塗るときだ。

    大広間に飾られた胴着を

    壁から外して。

 

この様に、落ち着きのないクロムウェル

不名誉な平和の術をやめることはない。

    それどころか大胆な戦争を行って

    彼の盛んな運命の星を急き立てる。

 

そして三叉の雷の様に、まず

育んでくれた雲を割きながら、

    自分自身の見方の間に

    燃えるような道を切り開いた。

 

というのも気高い勇気にとっては

競う見方も、敵も同じだからだ。

    そしてこの様な者にとっては、囲われることは

    抗されることよりも深刻なのだ。

 

それから彼は空を燃えながら進んでゆき

宮殿や寺院を切り裂いた。

    そしてついにはカエサルの、月桂冠

    頂いた頭の至る所を痛めつけた。

 

怒れる天の炎の力に対して

抗ったり、非難することは狂気の沙汰だ。

    そしてこれは真実を言えば、

    多くのことをその男に負うている。

 

その男は、世を避けて慎ましく

暮らしていた秘密の庭園から

    (まるでベルガモットを植えることが

     一番重大な意図であるかのようだったが)

 

熱心豪勇をもって

時の偉大な作品を打ち壊すために登り詰め

    古い王国を

    新たな鋳型に流し込んだ。

 

<正義>が<運命>に不平を訴え

甲斐なく太古の権利を冀ったにもかかわらず。

    しかしながら、強いか弱いかで

    持ちこたえるか壊れるかは決まる。

 

空白を嫌う<自然>が、それ以上に

或る者が他の者の場を奪うことを許さないのなら

    より偉大な魂が来る場所では

    場所をあけてやらねばならないだろう。

 

彼の一番深い傷を負わなかった

どんな市民革命の戦場があっただろうか。

    さらにハンプトンの一件は

    彼がどのような賢い手腕を見せたかを物語る。

 

そこでは、見事に織られた不安を希望と結び付けながら

彼はとても広い計略の網を編んだ。

    それはとても広く、チャールズが彼自身を

    カリスブルックの狭いかごに追い立てて、

 

そこから連れてこられた王家の役者が

悲劇的な断頭台を飾ることまで図っていた。

    その間周りを囲んだ武装した集団は

    血塗られた手をたたいていた。

 

彼はあの忘れがたい場で

俗なことや卑しいことは何もしなかった。

    しかしより鋭い目で

    斧のふちの切れ味を試した。

 

下品な恨みの言葉で神に呼びかけ

救いようのない彼の権利の擁護を求めもしなかった。

    しかし彼はその整った顔を、

    まるでベッドに横たえるかのように下した。

 

この時が力で保たれた権力が

はじめて確証された時であった。

    そのようにカピトリウムの丘に

    人々が最初の線を引こうとしたとき

 

はじめた場所から出た血を流す生首が

建築家たちを怖がらせ、逃げ出させたという。

    それでもかの国はそこに

    その幸福な運命を予見した。

 

そして今アイルランド人らは

一年で従順にされたのを知り恥じ入っている。

    それほどのことを一人の男は成し遂げえるのだ、

    行動力と知識があるならば。

 

彼らはかの男への称賛を一番よく断言でき、

征服されたと言えども、彼がどれほど

    よい男か、どれほど公正で

    どれほど最高の信頼にふさわしいかを認めた。

 

まだ自分の命令についてより頑なになることなく

まだ共和国の手のうちにある――

    それほどよく従順である彼は

    統治することになんとふさわしいことか。

 

彼は平民の足元に一つの王国を

最初の年の地代としてささげる。

    そして彼はどこへ行っても

    王国を民衆のものにしたという名誉を避けた。

 

それから彼は剣と戦利品を身から外して

民衆の裾に並べる。

    そのように高く舞う鷹は

    空から重々しく落ちるとき、

 

獲物を殺した鷹はまた探すことはなく

緑の大枝にとまるだけである。

    そこでは鷹匠がエサで呼べば

    彼は鷹を逃すことはない。

 

勝利が彼の兜を飾っている間

われらの島が夢にも思わないのは何であろうか。

    もし彼が毎年このように戴冠していれば

    他の者たちが恐れぬこととは何であろうか。

 

カエサルとしてまもなくガリアへ

ハンニバルとしてイタリアへ、

    そして自由でないすべての国々には

    厳しい波乱の時が来るであろう。

 

ピクト人らの種々に分かれた党派心では

逃げ場を見つけることはできないであろうが、

    厳しい勇敢さをもって

    格子じまの織物に身を隠している。

 

ふさふさした藪の中で

イングランド人の狩人が見失ったら幸いだ。

    そして猟犬をカレドニアの鹿を

    狩るために放たなければ幸いだ。

 

だが、戦争と<運命>の申し子であるお前は

倦むことなく進軍を続ける。

    そして最後の作戦の遂行のため

    剣を立てたままにする。

 

暗い夜の悪霊を怯えさせる

ための力に加えて、

    権力を得たまさにその技が

    権力を保持せねばならないのだ。

 

原文

www.poetryfoundation.org