お昼寝ソフィストの部屋

将来は富山に住みたいものです。

メモ:WEBで閲覧できる英文学の翻訳(随時追加)

Marlowe, Doctor Faustus / マーロウ『フォースタス博士』

http://repo.komazawa-u.ac.jp/opac/repository/all/13060/jel032-04.pdf

http://repo.komazawa-u.ac.jp/opac/repository/all/17532/jel033-06.pdf

http://repo.komazawa-u.ac.jp/opac/repository/all/18025/jel034-09.pdf

 

Dickens, A Christmas Carol / ディケンズ『クリスマス・カロル』

http://www.lang.nagoya-u.ac.jp/~matsuoka/dickens/carol/carol-morita-0.html

--, A Tale of Two Cities / ーー『二都物語

http://www.lang.nagoya-u.ac.jp/~matsuoka/publications/cd-ttc-yanagida.pdf

 

Langland, The Vision of Piers Plowman / ラングランド『農夫ピアズの夢』

http://www7.cty-net.ne.jp/~tsujsaki/top2.html

翻訳:'To His Coy Mistress' by Andrew Marvell

恥じらう恋人へ

 

アンドリュー・マーヴェル

 

 

 わたしたちに十分な空間と、そして時間とがあれば

この恥じらいも、いとしい人よ、決して罪ではないのです。

そうであれば、腰を下ろして、どの道を行こうか

長い愛の一日をどう過ごそうか、考えましょう。

君がインドのガンジス川のそばで

ルビーを探して、わたしがハンバー川の

ほとりで託つというものいいでしょう。わたしは

ノアの洪水の十年も前からきみを愛するでしょうし、

きみが望むのなら、ユダヤ人の

改宗までわたしを拒んだっていいでしょう。

わたしの愛は野菜のように

帝国よりも大きく、それもゆっくり育つでしょう。

きみの両の目を讃え、額を見つめるのに

百年間を捧げましょう。

両方の胸に二百年ずつ捧げましょう。

だが、残りには三万年を捧げて

それぞれに少なくとも一時代は捧げましょう。

そして、この世の最後には心を見せてくれるでしょう。

いとしい人よ、あなたはこの敬意に値する人ですから。

それに、わたしにはなおざりな愛し方はできません。

 だが、わたしはいつも背後に聞いているのです。

時の翼のついたチャリオットが急ぎ近づいて来るのを。

そして向こうにはずっと、わたしたちの目の前に

広大な永遠の砂漠が広がっています。

あなたの美は、もう見つからないでしょうし

あなたの頭蓋の内にわたしの歌が

響くこともありますまい。それから、地を這う虫たちが

ながく守られてきた純潔を試しに味わうことになりましょう。

きみの古臭い貞操は塵あくたとなり

わたしの欲望も、すべて愛へと変わるでしょう。

お墓は立派で、人目につかない場所ですが

わたしが思うに、そこで抱き合うものはいないのです。

 だから今、若さにあふれた色つやが

朝のしずくのように、肌に残っている内に

そして、きみの魂がわたしを欲して

あらゆる孔から呼吸し、すぐに火をつける内に、

今のうちに楽しもうではありませんか。

そして今こそ、恋をしている猛禽のように

わたしたちの時を貪り食ってしまいましょう。

時がゆっくりと貪る力にやられて衰えていくよりましでしょう。

わたしたちの力すべて、愛おしさすべてを

一つの珠に丸めてしまいましょう。

そしてわたしたちの喜びを乱暴

鉄の命の門から引き裂いて出してしまいましょう。

こうして、太陽をじっとさせることが

出来なくとも、わたしたちはそれを進めることができるのです。

 

原文

www.poetryfoundation.org

 

翻訳:'Eve's Apology in Defense of Women' from Salve Deus Rex Judæorum by Æmilia Lanyer

女性を擁護してのイヴの弁明*1

 

エミリアラニアー

 

 

今まさにポンティウス・ピラトは、彼の前に立っている

罪なきイエスの案件を裁こうとしている。

彼は今、恐ろしい枷につながれ引き立てられているが

君主を害することも、律法を侵すこともなかったのだ。

ああ、気高い統治者よ。今少し待て。

罪なき血で汝の手を汚すな。

 救済者の命乞いのために、お前に使者を遣わした

 たいへん善良な妻の言葉を聞け*2

 

野蛮な残酷さはお前から遠く引き離し

真の正義の名において苦悩の側に立て。

目を見開け、さすれば真実が見えよう。

お前の心に逆らうことはするな。

お前の救済者たるはずの者を咎めるな。

彼の神聖な命、彼の善き功績を見よ。

 私たち女を、男の堕落*3によって誇らせるな。

 私たち女を支配する力を与えられているのだから。

 

そして今ついに、あなたたち*4の無分別が私たちを自由にし

そして、私たちの過去の罪を目立たなくする。

木から実を味わい、とても愛おしく慕っていた

アダムにも与えた、私たちの母イヴは

単に善良*5であり、理解力がなかったのだ*6

後に続く災いは明らかではなかったのだ。

 私たちの女を欺いた狡猾な蛇は

 私たちの堕落の前に、策がめぐらされたことを確信していた。

 

あの分別を持たない無知は彼が意図していた

悪意や手口に気づかなかった。

それは、もし私たちが奪われてしまったもの*7を彼女が知っていたならば

彼の願いを承知することはなかったからだ。

たがかわいそうな魂は、狡猾さに騙されたのだ。

彼女の無邪気な心は、その行為に悪意を持ってはいなかった。

 なぜなら彼女は神の言葉を、蛇が否定したといえ、引用したからだ。

 食べてはならない、しかし天使たち程に賢くなれると。

 

だがアダムも確かに罪を免れない。

彼女の罪も大きいといえども、彼が最も咎められて当然だ。

力あるものは、弱きものが差しだしたものを拒絶しえただろう。

すべてのものの支配者であるから、彼の不名誉の方が大きい。

蛇の狡猾さが彼女を欺いたとしても

神の聖なる言葉が、彼の行いすべてを司るべきなのだ。

 というのも、あわれなイヴが命や息を持つ前から

 彼はすべて大地の支配者であり王であったからだ。

 

彼は神の永遠の手で、地上で息をした何者よりも

完全無欠な人間として創り出され、

そして神の口から厳しい命を受けたが

それに違反すれば現在の死*8をもたらすと知っていた。

ああ、海と陸とを支配する力を持っておきながら

たった一個のリンゴで息*9を失わされたのだ。

 神が彼の顔に吹き込んでくださった息を

 私たち皆を危機と恥辱に引きずり込みながら。

 

そしてそれから、私たち(哀れな女)がすべてを

耐えるように、その罪を忍耐の背中に乗せた。

差し出す以上の説得をイヴはしなかったのだから

私たちかアダムが思慮分別に欠いていたということをよく知っている。

もしイヴが過ちを犯したというならば、それは理解力という理由がある。

果実の美しさがアダムを堕落へと誘ったのだ。

 彼を裏切ったのは狡猾な蛇の嘘ではない。

 彼が果実を食べることを望むなら、誰が止める力を持っていたというのか?

 

イヴではない。彼女の罪はただ溢れんばかりの愛で

その愛のため彼女は良き人に、彼女が味わったものを

彼も同じく味わい、そのために彼の知識が

より明瞭になるように、この贈り物を与えたことだけだ。

彼は神から聞いた厳しい言葉で

彼女の弱さを諫めようともしなかった。

 だのに、男たちはあたかも学問的な本から身に着けたかのように

 イヴの美しい手から貰った知識を自慢するものだ。

 

もし何かしらの悪が彼女の中に残っているとすれば

男から創られたものである*10以上、彼にすべての原因がある。

たとえ多くの世界*11の内の一つが、私たちの女に

汚れを残し、サタン*12の狡猾な計略によって

卑劣な男に大きな堕落をもたらそうとも、

あなたたち男すべての中でいったい誰があれほど酷い罪を望むのか?

 彼女の弱さは確かに蛇に従ってしまったが、

 あなたたちは悪意から神のいとしい子を裏切った。

 

もしおあなたたちがその子に不正にも死罪を下す*13なら

彼女の罪はお前が犯したものに比べて小さかった。

復讐を叫ぶ全ての大罪も

あなたたちのそれには比べようもない。

多くの世界が一緒になって神の怒りを

買った罪すべてを試してみようとも、

 あなたたちのこの罪は、ちょうど太陽がほかの小さな星を

 はるかに凌ぐ*14ように、それらすべてを凌ぐのだ。

 

それなら、私たちにまた自由を与え

あなたたちに統治権があると主張するのは止めなさい。

あなたたちは私たちの痛みなくしてこの世に生まれることはない。

そのことを考えて、残忍な仕打ちはよしなさい。

あなたたちの罪の方が大きいというのに、なぜ私たちが

暴虐から解き放たれ、あなたたちと平等*15になることを潔しとしないのですか?

 たとえ一人の女が単に過ちを犯したとしても、

 あなたたちのこの罪には、弁明も終わりもない。

 

かわいそうな人たち、私たちが受け入れるような終わりはないのに。

ああピラトよ、お前の妻が、夢を見ただけであったのに

お前があの義なる男の死に何も関与しないように

伝言を遣わし、皆のために声を上げているのを見よ。

それがお前の心をなだめるならば、

どうしてサウル*16とともに破滅者になり

 お前の魂の繁栄のために至上の血を流す

 たいへん善き人の死を求めようとするというのですか?

 

原文(中ほどから始まります)

Selected Poems of Aemilia Lanyer

 

<註>

*1:ラニアーはSalve Deusのこの部分にEve's Apology in Defence of Womenというタイトルを与えた。しかしイヴはナレータではなく、ナレーターがイヴ(とすべての女性の)の弁明(apology)をしている。ラニアーは頓呼法(apostrophe)と呼ばれる方法を用い、イエスの磔刑を許可したピラトに対して呼びかけている。ピラトとアダムが男性の代表、イヴとピラトの妻が女性を代表する。

*2:『マタイによる福音書』27章19節「一方、ピラトが裁判の席に着いているときに、妻から伝言があった。『あの正しい人に関係しないでください。その人のことで、わたしは昨夜、夢で随分苦しめられました。』」(新共同訳:以降の聖書の引用もすべてこれによる。)

*3:アダムの、そしてこれから起こるピラトのである。

*4:この詩は、一人称の単数・複数の区別がまだ何とか残っていたころのものである。ナレーターはthouでピラト、youでイエスの磔刑に居合わせた男たちに語り掛けている。

*5:『創世記』の第1章で神は創造した男女を祝福しているし、31節には「神はお造りになったすべてのものをご覧になった。見よ、それは極めて良かった。」とある。イヴも善いものであったのだ。

*6:エデンにおいてイヴは蛇にそそのかされて「善悪の知識の木」の実を食べてしまう。『創世記』2章16-17節には「主なる神は人に命じて言われた。『園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。』」とあり、過去の『創世記』の注釈は普通イヴが神がその実を食べることを禁じているのを十分承知していたと強く主張していた。彼女の行為は通例、不節制、驕り、野心のためとされてきた。

*7:すなわち永遠の命である。『創世記』3章において、イヴは蛇にそそのかされ禁じられた知恵のみを食い、アダムに勧める。神はそれに気づくと、アダムには重労働、イヴには出産の痛みと夫への服従、そして二人ともに苦悩と死を与えエデンから追放した。

*8:現在、人間が死を免れないのは聖書的には原罪のためである。

*9:すなわち永遠に続いたはずの命の息のこと。

*10:『創世記』2章22-23節。「そして、人から抜き取ったあばら骨で女を造り上げられた。主なる神が彼女を人のところへ連れて来られると、人は言った。『ついに、これこそ/私の骨の骨/私の肉の肉これをこそ、女(イシャー)と呼ぼう/まさに、男(イシュ)から取られたものだから。』」

*11:世界が人間に対応しているという考え方であるミクロコスモス(microcosm)が背景にある。

*12:伝統的に蛇とサタンを同一視するが、この同一視は『創世記』においては行われていない。

*13:政治的な場にいたのは、古来男たちであった。

*14:プトレマイオス的な宇宙観では、太陽はほかのどんな星や惑星よりも大きいとされた。

*15:この詩において、ラニアーはイヴの「罪」の弁護をする一方で、男性の罪する批判も展開し平等を求めている。しかしながら、この雄弁な議論の出発点は何度も繰り返されている、アダム(男)がイヴ(女)よりも知力において優っているという前提を出発点にしている、ということを指摘しておくべきであろう。

*16:イスラエルの王。ダヴィデが神に愛されているのを見て、彼を殺そうとするものの果たせなかった。

翻訳:'The Imperfect Enjoyment' by John Wilmot, Second Earl of Rochester (18歳未満立ち入り禁止)

注意:18歳未満立ち入り禁止

とは言え中身は至ってまじめな翻訳です。

 

 

未完の楽しみ*1

 

第二代ロチェスター伯ジョン・ウィルモット

 

 

 裸の彼女は、恋い焦がれる私の腕の中で眠り

私は愛に満たされ、彼女はすべが魅力に満ちている。

二人は等しく焦がれる思いの炎にあおり立てられ

愛情の中に溶け、欲望の中に燃える*2

抱きしめようとして腕と脚、唇をぴったりと重ね

彼女は私をその胸に抱きしめ、その顔へと吸い寄せる。

愛の劣った稲光が、彼女の素早い舌が

私の口の中で戯れて、私の考えに

すべてを解き放つ稲妻を下へと投げつける覚悟を

決めよとの命を速やかに下した。

私の羽ばたく魂は、鋭いキスとともに飛び立ち

彼女の芳しい至福の頂の上を舞う。

だが、彼女のせわしない手があの場所、あの、私の魂を

彼女の心まで運ぶはずの場所を導いているのに、

私は全身が液体のような歓喜*3に溶け

精液となってゆき、すべての穴でいってしまう。

彼女の体のどこが触っていようとそうなっただろう。

彼女の手、彼女の脚、彼女の顔貌がまさに膣*4なのだ。

 微笑みながら、彼女は優しく小言を言う声で𠮟り*5

彼女の体から、冷たくねっとりとした歓びをぬぐう。

その時彼女は、私の喘いでいる胸に幾千の

キスをしながら叫ぶのだ。「ねえ、もうこれ以上はないの?

このことすべては愛と歓喜が受けるべき報酬よ。

快楽にも酬いなけれいけないんじゃない?」

 だが私は、生きたまま破滅した最もみじめな男で

彼女が望んだ私の恭順を示して甲斐なく励むばかりであった。

私は「ああ!」とため息をつき、キスをすれど、挿れる*6ことができない。

激しい欲望が私の初めの意思をまごつかせ

それに続く羞恥がさらに成功を遠ざけ

最期には怒りが私の不能が確かなものとしてしまう*7

彼女の美しい手でさえ、あつい熱を氷河期に

帰らせて、冷静な隠修士を燃え上がらせると言えども、

私のように死んだ燃えさしを温めることは、灰に火をつけても

過去の炎が戻らぬように、もはやないことであった。

震え、混乱し、絶望し、弱弱しく、不毛のまま

望むばかりで弱い、動くことのない塊になり私は横たわっている。

この愛の矢は、鋭い先端を何度も試されてきて、

処女の血で千万もの乙女を染めてきた。

そして、自然が精緻な技巧をもってずっと導いたため

貫いたすべての膣からすべての心へと届いたのだったーー

堅く決意を固め、男であれ女であれ、その怒りが泊まった

どんなものであれぞんざいに犯してきた。

どこを貫こうが、そこに膣を見出し、作り上げたのだ*8ーー

今やこの不幸な時にあり、弱弱しく

しぼんだ花のように萎び、縮まっている。

 この不忠な、いやしくも私の恋人を捨てた逃亡者、

私の情熱に対して不実で、私の名誉に破滅をもたらした奴め*9

いったいどんな幻術に過ちへと嵌められ、みだらのものに忠実で

愛に不忠*10になったのか。

いったいどんなカキ売り女や掃除女、乞食女みたいな卑しい売女*11

期待を裏切るようなことが今までお前にあっただろうか*12

悪徳、疾病、醜聞が露払いをするとき

お前は何と忠実に急いでついていくことか!

まるで無礼な、喚きまわる通りのごろつき*13のように

遭う人すべてを掴んで殴り、喧嘩するくせに、

もし彼の王や郷土が上納金を払えというものなら

放縦な悪党は怯んで頭を隠す。

ちょうどそのようにお前の蛮勇も露呈してしまった。

あらゆる売春宿に押し入り、若い娼婦をみんな犯そうとも、

偉大な愛が攻撃を命じると、お前は主君に対する卑しい

裏切り者となって、耐えようとすることだにない*14

私の体の最悪の、だからこそ最も忌み嫌われている部位で、

町中で有名なヤリまくってるチンコで、

まるでブタが戸口に花をこすってブヒブヒいうように

娼婦はみな、それで膣のゾクゾク感を和らいでもらっている。

そんなお前は餓えた下疳の餌食になってしまえ。

さもなくば、貪るような滲出液にまみれて弱っていけ。

排尿の痛みと結石に日日苦しめ。

私のすべての楽しみが不実なお前に懸かっている時

いくのを拒んだお前なんか、一生小便が出来なければいい。

 そして千万ものやれるチンコが、お前の代わりに

 不当に扱われたコリンナによくしてやりますように*15

 

原文

 

www.poetryfoundation.org

CAUTION: THE LINK ABOVE IS HIGHLY NSFW

 

参考

 

busy-old-fool.hatenablog.com

 

<註>

*1:このジャンルの詩('Imperfect Enjoyment' poems)は男の「プライド」の失墜-尊大な自尊心だけでなく、勃起-を扱うもので、源流はオウィディウスの『アモーレス』3巻7歌に発する。

*2:男性視点から書かれているものの、ここからはセックスにおける男女の関係が平等であるように感じられる。Aphra Behnのレイプから始まる'The Disappointment'と好対照。

*3:原文ではrapture。この語は神学的な意味も持ち、人間を天国に昇天させることをいう。12行目のbliss、14行目のsoulとともに宗教的なメタファーが用いられていることにも注目したい。そしてraptureとpleasureは23-4行目を読むと明確に区別されていることがわかる。

*4:初出の1680年版(翻訳もこれに依拠)ではcuntなのだが、以後はさすがに検閲が入っており、伏字にされてたりしていたりもした。この詩の他の性的表現も同様に、伏字にされたり表現を大きく変えられていた。また、あまり下品になるためマ〇コという語の使用を避けたが、英語でcuntというと非常に下品なインパクトがある。

*5:ここから動詞の時制が過去から現在に変化している。

*6:原文ではswive。OEDによると'To have sexual connexion with, copulate with'とある。今のfuckに当たる語感を持っていただろう。

*7:以上三行が三行連句(triplet)をなす。全体は二行連句(couplet)で書かれている。

*8:以上三行が三行連句(triplet)をなす。

*9:ここからpoet personaは突如に自分のペニスをののしり始める。自らのペニスを擬人化し、勃起不全の責任は自分にはないと言っている点は、彼がself-controllを失っていることを示唆するように思われる。

*10:ここで彼はまるで自分は愛に忠実であるかのように自分のペニスをののしっているが、当然それには疑問符が付く。

*11:道端でカキ(イギリスでは庶民の食べ物)を売っていたoyster wifeや道端を掃除したcinder wenchを踏まえている。彼女らは当然身分が低かった。

*12:愛していない女に対しては射精することができた。翻って、愛するCorinnaに対しては愛しているから勃起不全になってしまう、と言うこと。

*13:原文ではhector。ギリシア神話の英雄ヘクトルに由来する。脱線するがヘクトルの名誉のために言っておくと、彼は『イリアス』においてイリオスの城を守るべく勇猛に戦うトロイア勢の総大将であるだけでなく、息子、妻、老いた父王のことを案じる心優しい人物であったため、この英単語の意味は全く当たらない。

*14:54行目からここ61行目までの比喩はepic simile的に(すなわちギリシア叙事詩に見られる、長い比喩の影響を受けているように)に感じられる。

*15:この発言は当然、彼のコリンナへの愛に大きな疑問符をつけるものである。また、セックスにおいて男が女を満足させるものであるという授受関係が示唆されている、とも読めるだろう。

メモ:役に立つと思ったリンク集(随時更新)

1.英国社会・文化

 

「17c イギリス社会」のブログ記事一覧-English Poetry in Japanese

16-17世紀の女性に対する説教などのまとめや、市民革命期ののパンフレットの紹介など。断片的だが有用。

 

Robbins Library Digital Projects

ロチェスター大学のプロジェクト。十字軍とそれについての文学を集めたThe Crusades Project、アーサー王伝説にかかわるThe Camelot Projectなど、まだまだ更新中だが基本的情報が集められていて有用。

 

The Medieval Bestiary

中世の写本に乗っている動物の絵をまとめたページ。とてもかわいい。

 

OFFICIAL KING JAMES BIBLE ONLINE: AUTHORIZED KING JAMES VERSION (KJV)

AVが無料で閲覧できるページ。

 

2.解説・コメンタリー

 

LitCharts | From the creators of SparkNotes, something better.

要約だけでなくテーマ、シンボルなどについての簡単な解説。

 

Representative Poetry Online |

カナダのトロント大学による英詩のプロジェクト。本文と解説が載っている。Poetry Foundationなどの同種のサイトに比べ脚注がしっかりしていて有用。

 

Darkness Visible Homepage - A resource for studying Milton's Paradise Lost

楽園への扉です。ジョン・ミルトンParadise Lostについては一通り。

 

The Geoffrey Chaucer Website Homepage

チョーサーについての様々な情報をはじめ、同時代の文筆家についての資料も豊富なハーヴァード大のプロジェクト。

 

3.辞書

 

Dictionary of the Scots Language :: Home

スコットランド方言の辞書。

 

4.その他

 

Library:How to Cite Asian-Language Sources - UBC Wiki

ブリティッシュコロンビア大学のページ。日本語文献を英語論文で引用したいときのハウツーが載せてある。